静岡県浜松市 I プレーパークの新設&継続メンテナンス

静岡県浜松市にて、浜北プレーパークからご依頼頂き、プレーパークづくりを実施しました(2026年9月現在も継続メンテナンス中)。

プレーパークとは、子どもたちが自然の中で自由な発想で遊びをつくり出す場です。土・水・木・火など、身近な自然や素材に触れながら、自分で考え、挑戦し、遊ぶことを大切にしている活動です。

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メディアが発達し、外遊びをする機会が大幅に減少している今の世の中で、身近な自然の中で他者と関わりながら遊べる機会を貴重に感じ、多くの方々が関わってくださっています。

依頼のきっかけは、代表の方が家族が所有している土地を使い、プレーパークができないか?と考え、整備をしてくれる人を探していた際に出会ったことでした。

相談を受けて実際にその土地を見にいくと、最初は子どもが遊ぶ環境とはかなりかけ離れた、大人ですら立ち入ることのできないような状態でした。

元田んぼの土地に杉が植えられ、それが伐採されて敷地全面に横たわっている。土地は笹薮となり、蔓が巻きついて人も入れない状態に。
敷地一面に笹藪が繁茂している様子

まずは現地調査を実施し、この場でどのような活動をおこないたいのか、この場がどのような場になるといいか、などを話し合いました。また、環境調律で大切なのは継続的にその場と関わり、学ぶことです。その為、年間を通じてのメンテナンス方法や予算などについても話し合い、最適な計画づくりをおこないました。

さて、今回のケースを分析してみると、このように一見途方もなく荒れて見える場所でも、よく観察してみると現在の状態が見えてきます。

まず笹藪と蔓性植物が多いのは、植物たちが根を張り、呼吸できる土の層が浅いことが原因の一つとして考えられます。これらの植物は浅根であり、土中の浅い層で根がひしめき合っている為に、地上部分もそれを反映して薮になります。その為、もっと土中の深い部分まで空気と水が浸透・循環できるように地形を調整し、土中深くに根を張る植物を元気にしてあげると、この状態は解消してきます。

また、伐採された丸太が敷地全面に重さをかけているのも問題の一つでした。この状況では草刈りなどの作業性も悪くなり、更に藪化を進行させることになります。

プレーパークとして、この場をどのような場にしていきたいのか?未来の姿を想像した時、いくつかの条件が上がってきました。

①子ども達が安全に遊べる環境であること
②環境を維持していく為のメンテナンス作業とコストを最小限に抑えたい
③夏の暑さをしのげる場所があること
④いのち豊な場所であること
⑤訪れる人が居心地よく集い、過ごせること

こういった条件を考えると、既にこの場所に根付いている樹木を活かし、森に育てていくことがこの場と依頼者様に合った方法だと判断しました。陽が当たる場所は草が生えますが、木々が成長した森の中では草が生えにくくなります。また落ち葉が堆積するようになると、土壌も森林らしい状態に近づき、草の発芽も抑制され、草刈りなどのメンテナンス作業が軽減されます。多様な木々が繁茂することで生き物は増え、木陰もできるため夏も涼しくなります。

依頼者様にはこのような方向性で整備していくことをご納得頂き、作業に取り掛かりました。

まずは藪を開き、林内に風の通り道をつけていきます
林内に倒された杉の様子
全面に横たわっていた杉を各所に点在させて重さを軽減し、遊びと作業の基本導線を作っていきます
風と人の通り道が通された林内 2024年12月

次に、土を深くまで緩めて、木々の根が成長しやすいようにする為に、作った道の脇に溝を掘ります。これにより雨や空気が地中に浸透し、土が緩んでいきます。更に子ども達が裸足で走ったり、転んでも危なくないように道の竹根を掘り上げ、ふかふかの堆肥を敷き詰めていきます。

親子みんなで遊びながらの作業
ふかふか堆肥は酵素水の力で発酵促進させて利用します
子どもも楽しいみたいで、たくさん手伝ってくれます
作業後の全景 2025年4月
春先になると柔らかい草が一斉に芽生えました
フキやドクダミ、ヨモギなど食べられる植物もたくさん生えてきました
笹藪は後退し、柔らかな植生が一気に蘇ります
木々も一斉に芽を伸ばし始め、樹形を整えていきます

最初の※骨格調律を終えた環境は、安定成長の軌道に乗ります。ここからは環境の変化に応じて、その時々に必要な手を加えていくことで環境の成長を促します。環境が成長していくにつれて森が安定化し、将来的にはメンテナンスの必要性も年々減っていくことを目指します。

※骨格調律・・・日当たりや風通し改善、地形調整、土壌改良などを通して、環境の骨格となる条件を調整する作業のこと

2024年12月の様子
2026年7月の様子
樹木の枝葉量が増え、樹形が整い、森の厚みと深みが増した
下草や低潅木類の発芽・成長が進み、多様化してきている
2024年12月の様子
2026年9月の様子
林床に風が通り、藪が解消
人の集えるスペースが生まれている
整備された広場に人が集う
今では毎回30名以上の親子で賑わうように
火を使った煮炊きも子どもの遊び
クレープ屋さん始まりました
大人の作業、子どもの遊び、母たちのおしゃべり、父たちの休息。色んな過ごし方が自然に交わります

環境調律とは、自然の大きな流れに則って、その土地に宿る健やかな循環を発現させる環境整備作業です。今回の場合だと、広葉樹中心の森へ遷移していこうとする自然の働きと、その場を利用する人の願いを合わせる(調律する)作業です。

どのような環境であっても、その場を読み解き、最適な作業計画をご提案します。特にお庭などの住環境、リトリートやセラピーなどの癒しの空間、人々の集う活動のフィールドなどで実施されると、効果が体感しやすいかと思います。

ONE TREEの培ってきた技術と経験を最大限発揮し、ご依頼者様それぞれのご要望やお悩みに寄り添い、それぞれの願いを最大限実現できるよう、共に歩みます。お気軽にご相談ください。

今後の成長の記録はまたブログで綴りたいと思いますので、是非ご覧ください。