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  • 天野圭介

循環する暮らしづくりの連続講座第三回目

2022年12月3,4日の2日間、循環する暮らしづくりの連続講座第三弾として、石積み講座を開催しました。


講師に岐阜県在住の石積み職人、井口博詞さん(グッティーさん)と庄司正昭さん(しょーちゃん)をお呼びし、母屋へのアプローチの崩れてきている法面部分に空石積み(石と石の目地をコンクリートなどで止めない積み方)で石垣づくりをおこないました。


講座の数日前から準備を開始。石積みに使う材料である積石(篭石)、積石の裏に入れる割栗石、砕石、稲わら、落ち葉、炭、もみ殻燻炭、焼杭などを用意します。


(天竜川沿いにある採石プラントにあった天竜石。大きくて利用しないものがはじかれて、ここに集積してある。最近では法面の擁壁はほとんどコンクリート化され、石積みをおこなう事が少なくなった為、積石を探すのが難しくなった。ここにある石たちも一年に一度はまた天竜川に戻される。本来は森町を流れる太田川流域の石の方が現場に馴染むのだが、今回は太田川流域で篭石を見つけられなかったのでお隣の流域から拝借。碧、白、茶、マーブルなど、色々な色や質、模様の石が集まっていて面白い。大きな流域にはこれだけたくさんの岩の表情がある。)


(その地域の石積みがどのようにおこなわれてきたかを知るのには、集落の神社を見に行けば良い。近くにある日月神社の石垣の様子。河原の丸石を用いて積まれた石垣は、長年の歳月と共に植物が自生し、石、土、植物が一体化している。神社はその集落のかつての様子、地域を保つための古の智慧と技、そして日本人の精神性や信仰心が宿るまさに現代の教科書。ここには現代を生きる我々にとってのヒントがたくさん詰まっている。大切にしていきたい。)


(ひたすら手で拾い、ダンプに積み込む。2トン車4杯分の積石を収穫。石垣の基礎になる根石、天端に使う平たい石、中段に使う石など、形が良くて使いやすいものをピックアップして載せていく。)


まずは石積みをおこなう法面の床を掘り下げ整地し、そこに焼杭を1mほどのピッチで打ち込んでいく。焼杭は我が家で火入れし表面を炭化させ、そこに微生物が活着しやすくなる酵素水を染み込ませたものを使用。根石を据える床部分に打ちこむことで杭周りへの雨の緩やかな地下浸透と、根石の重みによる表土の圧迫を避けることが狙い。また炭や菌の力で木の根を誘導し、石垣を床から抱きかかえて安定化してもらう狙いがある。床部分には炭、稲わら、落ち葉を敷き、そこに基礎となる根石を据えていく。その後は根石に絡むように石を積んでいき、介石(かいいし)という15cmほどの割栗石を積み石にかませ、その裏に炭、落ち葉、稲わら、砕石を入れていく。


(焼杭を打ち込んでいく様子。それと同時に虫が空けたような穴をバールで開けて、そこにもみ殻燻炭と稲わらを入れていく。)


(石一つ一つの表情を見て、石の声を聴き、石の据わりたい形で据えていく。講師の二人に一つづつ教えてもらいながら、参加者の方々も石積みに挑戦。たくさんある石の中からピンポイントでそこにはまる石を探し出す。石を積む人、裏込めを準備する人、みんなが声を掛け合いできる人ができることをやる。技術がある人も素人も、その場で一緒に作業することでそれぞれが、そして全体が成長していく。この結作業によって日本の広い里山風景や暮らしの環境は絶妙に手入れされてきたに違いないと感じる。山、沢、川、農地、道、屋敷。これらは本来そこの住民が日々の暮らしの中で手入れし、育て、維持していくもの。日々の暮らしで使い、その恵みで生かされている実感があるからこそ、暮らしを支えてくれている環境への想いも向く。どうすればその環境を良い状態に保てるのか考える。考えたことをやってみて、結果から学びまたやってみる。この小さなことの繰り返しは自然の摂理を学ぶことに繋がり、やがては万物を学ぶことに通づる。行政や土建業者にお任せするのではなく、本来は自分事、村の事であったはず。その始まりがこの結作業にある氣がする。)


(積石の裏の様子。積石を安定させる割栗石、表土と積石の間に入れる砕石、積石同士の隙間が目詰まりしないように泥漉しする役割と、木の根の誘導を担う落ち葉、稲わら、炭が入っている。石と有機物を混ぜていく発想は河原の風景から。川岸に打ち寄せられる落ち葉、岩、木々、そして水。生吹の宿りそうな良い雰囲気。崩れて乾いていた法面もこれで保湿され、微生物や木の根が発達してくれば石垣と共にこの場は長期間安定していくだろう。)


(同時進行で第二段の時におこなった路肩の植裁部分の水脈メンテナンスを実施。路肩に植裁した木々は根付き、成長しようとしているがカモシカによる食害を受けてちょっと伸び悩んでいる。防護ネットの位置も調整し、これで大きくなってくれるといいな。)


(たくさんの参加者の皆様のお力添えを頂き、第一期工事が無事終了!全体の1/3ほどが出来上がった。次回以降も皆様是非ご参加くださいませ~☆)

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